蜜柑 現パロ4(大人) 忍者ブログ

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現パロ4(大人)

食満と伊作の二人が花見をするという話。


桜が咲く前から書き始めてたのに、気づけば散り始めてますがなっ!
いや、でも完全に散る前でよかった…


最近、集中力がなくて書けませぬ~



留三郎と伊作の休みが重なるのは久しぶりだった。
少し風は冷たかったが、天気はいい。
降水確率は0%。
昨夜のニュースでそう言っていた。
それを聞いた伊作の、
「ねぇ、明日お花見しに行こうよ」
というのがきっかけで、久しぶりの休みは二人で花見をする事になった。
花見といってもマンションから見える桜並木をぶらりと歩くだけではあるけれど。
それでも二人で出かける事は久しぶりで、伊作は勿論、留三郎も楽しみだった。
出かけるのは少し暖かくなる昼過ぎ。
留三郎は少し遅い朝食の準備に目を覚ます。
横で静かな寝息をたて眠っている伊作の髪を撫でるとベットから下りた。
すると、ゆっくりと伊作の目が開き、
「おはよ~」
と気のない挨拶をしてくる。
「おはよう」
留三郎は伊作の額に優しく唇を落とし、勢いよくカーテンを開けた。
「起きれるか?」
「………怠い…」
そう言って伊作は毛布を頭まで被った。
「飯は?」
「まだいい…」
伊作は起きる気がないのか、潜ったまま動こうとしなかった。
留三郎は朝食の準備はしないで、ベットに座り伊作の身体を優しく撫でる。
「花見は?」
「したい…」
「もう昼だぞ?」
そう言っても、伊作は『う~ん…』と唸りながらもぞもぞと動いていた。
行きたいという気持ちはあるのに、身体が動かないのだ。
その理由を伊作は言わないが、留三郎はその理由をよく知っている。
「ごめん、調子に乗りすぎた」
次の日が休みだから、疲れて帰ってきた伊作にかなり無理をさせてしまったのだ。
ただ、こんなに無理をさせるつもりはなかったのだが、久しぶりというのもあって、激しく伊作を求めてしまった。
それでも伊作は留三郎の思いに応えてくれていた。
謝っても、
「………それはもういいよ。嫌な事された訳じゃないんだから」
そう言ってくれる。
でも、今日を逃せば二人で花見をする時間は恐らくないだろう。


(せっかく楽しみにしてたのにな…)


留三郎は窓を開けて下を見下ろした。
ここはマンションの7階。
眺めはいい。
「なぁ、伊作。今日はここで花見をしよう。桜、綺麗だぞ~」
「そんなの知ってるよ」
でも伊作は動けなくて、毛布から顔を出すだけだった。
昨夜は行為の後、そのまま眠ってしまったから何も着ていないから、それ以上出れないのだ。
伊作は桜を見たそうに目を輝かせている。
「見たい?」
「見たいっ!」
「じゃあ見せてやるよ」
留三郎は優しく笑い、伊作を毛布で包んで抱き上げた。
「お、おぉ~。留三郎カッコイイ!」
「だろ?」
得意げな笑みを浮かべた留三郎は伊作を窓側まで連れて外を見せた。
すると、伊作はもぞもぞと身体を動かし両腕を毛布の外に出すと、窓にくっついて外を眺めた。
「桜、綺麗だね」
そうはしゃぎながら伊作はようやく見る事の出来た桜並木にテンションを上げた。こうやってはしゃぐ姿は昔から変わらない。
そんな伊作を見て、留三郎からは自然と笑みが漏れた。
もう何度も見ている景色なのに、伊作の感動は変わらないのだ。
けれど、そうやってはしゃぐものだから、留三郎はバランスを取りながら伊作を必死に抱えていた。
「おい、動くなよ!」
「何で?」
「重い!」
留三郎はそう力強く答えた。
二人の身長はさほど変わらない。
少しだけ伊作のが低い位だ。
留三郎のが力はあるとはいえ、殆ど体格の変わらない伊作が動けば次第に腕が痺れてくる。
最初は伊作と一緒に桜並木を眺めていたが、次第にそんな余裕はなくなった。
「悪い、もう限界…」
「え?」
『限界』という言葉の後、伊作の視界はどんどん下がっていき、あっという間に桜並木は見えなくなった。
留三郎が伊作を抱えたままその場に座り込んだのだ。
「留三郎、カッコ悪い…」
「うるせーな」
そう言いながらも留三郎は手首をプラプラと振りながら、もう一度伊作を抱き上げようとしていた。
『カッコ悪い』と言われて、負けず嫌いの留三郎が大人しくしている訳がない。
「そんなに頑張らなくていいよ。だから少しゆっくりしよう」
伊作は留三郎に腕を回し、頬をすりつかせ甘えて、彼の気を逸らした。
「桜見たいんだろ?」
「そりゃ見たいけど、桜は逃げないよ。明日にだって見れるし、散ってしまっても来年だって見れるじゃないか」
そう言って伊作は留三郎の耳元で、


『だから、この先も僕と桜を見てよ』


そんな告白をする。
留三郎はそう思っていても、それをあまり言葉にしない。
少し気恥ずかしいというのがある。
だが、伊作はその反対で、そうしたいという事を素直に言葉にして伝えるのだ。
「お前、いつもそういう事、サラっと言うよな」
「いけない?」
「いや。俺はあんまり言葉に出来ないから羨ましいんだ」
留三郎は言葉の代わりに、伊作を強く抱きしめた。


強く、強く―――――――


抱きしめられて、温もりを感じれば、それだけで留三郎が何を言いたいのかが伝わって来る。
だから、


『ありがとう』


そう言って伊作もまた、留三郎に回した腕に力を込めた。


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