蜜柑 けまい3 忍者ブログ

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けまい3


サイト用の短い話を書きながら、本当にこれで本が出せるのか?とホンキで考えました。

あまりにも短すぎるので。

そんでもってやっぱり二人が掴みきれてない。


お話はこちらから↓




この手が好き。


器用で頼れる。
それに、凄く優しい。


伊作は留三郎の手を握り、じっと眺める。
「手なんか見て面白いか?」
「うん。僕はこの手が好きなんだ」

留三郎の手は優しい。
いつも文次郎と喧嘩ばかりしているし、最上級生ともなればもう手は固くなっている。
だけど、凄く優しい手だ。
きっと留三郎は優しくから、それが手に現れているのだろう。
撫でられると気持ち良くて安心する。


好き


留三郎の事が大好き


本当は手だけじゃない


留三郎の事が全部好き


そう言うのは恥ずかしいし、これは伝えてはいけない事だと思うから。
だから伊作は留三郎の手を好きだと言う。


(それ位なら許されるだろう?)


自分達にはもう時間がないのだ。
もうすぐ忍たまではなく、忍者になるのだから。

だから伝えない。

伝えてはならないのだ。

伊作は手を見つめ、留三郎の手を撫でていた。
それしか出来ないから。
すると、留三郎が伊作の手を強く握る。
急に手が握られて驚いた伊作が顔を上げると、留三郎は握っている手を見ていた。
「留三郎……」
「俺も、この手が好きだ」
「……うん」
二人はそれから暫くの間、強く手を握り続けていた。

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