蜜柑 けまい21 忍者ブログ

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杉の運営する小説ブログサイトです。食伊とシンジャを愛する杉の妄想吐き出しの場。

   

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けまい21


私の書く食満さんは口数が少ないなぁ。
多分、伊作は言わなくてもわかってくれてるって思ってるんだよ。
伊作は結構スパッと言うんだけどな。
あまり食満さんが動いてくれないぃぃぃぃぃぃ~~~~




それではお話はこちらから↓↓





二人の空間を阻んでいる衝立がトントンと二回叩かれた。
それを叩くのは留三郎である。
「伊作」
もう寝る為に布団の中に入っていた伊作は、眠気で既に重くなってしまった瞼を開かずに返事をする。
「何?」
「……そっちに行ってもいいか?」
その言葉を聞いて、伊作の瞼が開き、思わず衝立の方に顔を向けた。
留三郎がこんな事を言うのは珍しい。
伊作がたまに侵入する事はあっても、留三郎がそれを言うのは珍しい事だった。
「駄目か?」
更に答えを求められ、伊作は少し戸惑った。
でも、嫌ではないのだ。
迷った結果、
「………いいよ」
伊作はゆっくりと身体を起こして彼を招き入れれば、留三郎はすぐに境界を越えてくる。
その時、留三郎にじっと見つめられた伊作は、つい顔を背けてしまった。
こんなふうに改めて見られると妙に恥ずかしくなるのは何故だろう。
それに、いつも見慣れている筈の姿なのに、この日の留三郎は少し雰囲気が違って、伊作はどうしても合わせられなかったのだ。
自分の心臓が苦しい程高鳴って、顔を上げて留三郎の視線を受け止める事ができなかった。
「どうしたんだ、急に」
伊作がそう聞くと留三郎は向き合う形で胡座をかいて座る。
「……少しだけでいいから、お前に触れたくてな」
少し緊張をしながら布団の上で正座をする伊作の右手に、留三郎はそっと自分の右手を重ねた。
その時の留三郎はゆっくりと目を閉じて、伊作の体温を静かに感じているようだった。
「嫌な事でもあった?」
「いや、そんなのねぇよ」
そう答えた留三郎は言葉に笑いを含みながら言った。
伊作はその声の感じから、留三郎が嘘を言ってないとわかった。
「じゃあ何?留三郎がこっちに来るのは珍しいじゃないか」
「そうか?」
「そうだよ。いつもは僕ばかりお前に触れたがってる」
伊作は俯いて、視線を重なる手に落とした。
自分だけが好きなんじゃないかと不安になる位、留三郎は自分から伊作には触れてこないのだ。
伊作が『触れたい』と願えば触れさせてくれるし、『触れて』とねだれば優しく触れてくれる。
でも、嬉しいけれど少し寂しくも感じていた。
「いつも僕ばかりだから少し寂しかったんだ」
「そりゃ悪かったな。今度から気をつける」
留三郎は笑って、伊作の手をギュッと握った。
「でも、俺だっていつも触れてたいって思ってんだよ。毎日、伊作の事考えてる」
「じゃあ今度からはちゃんと言葉にしてよ」
「わかった」
伊作は留三郎がそう返事をすると、ゆっくりと顔を上げた。
そして、今度は伊作が留三郎に視線を向ける。
 
 
待っているのだ。
留三郎が求めてくれるのを…。
 
 
「伊作…」
留三郎は伊作を強く抱きしめた。
強く、強く抱きしめて、そっと耳元で囁く。
「……お前を抱きてぇ」
それを聞いて伊作は笑う。
暫く笑って、少し乱れた呼吸を調えてから、伊作は左腕を留三郎に回して抱きしめた。
「ねぇ、今から?」
「嫌なのかよ?」
「嫌だったらこんな風に触れないよ」
「それもそうだな」
二人は互いに目を合わせて笑い、そのままゆっくりと唇を重ね合うのだった。

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