蜜柑
杉の運営する小説ブログサイトです。食伊とシンジャを愛する杉の妄想吐き出しの場。
[PR]
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
あなたが好き(シンジャ)
もう一週間以上実家にいるのですが、実家のPCは重くて最悪なのでなかなか・・・。
それでもがんばって今です。
あと、冬コミはスペースいただけたので、原稿やってるのですが風邪ひくしジョジョ展だしで大変です。
もう脳内ジョジョです。
宝塚の銀河英雄伝説もよかったし、今回初めてバサラの舞台も見に行きました。瀬戸内なので。
原稿ちっとも進み見ませんね。
で、その合間にシンジャアップ。
こちらR18なのでお気を付けください。
珍しくそんなのを書いてみました。
久ぶりだしやっぱり慣れない・・・
それではお話はこちらから↓↓
酒解禁。
久しぶりの酒にシンドバッドは浮かれていた。
女達を膝に乗せ、上機嫌で酒を飲む。
その時、ジャーファルはシンドバッドの向かいで静かに酒を飲んみ、寄ってくる女達を笑顔で相手しながら、浴びるように酒を飲む主に注意を払っていた。
いくら酒を解禁したからといっても、限界というのはある。
ここはシャルルカンも行きつけの店でシンドバッドも訪れる馴染みの店だ。王宮からも近く飲んでもギリギリ歩いて帰れる程度の距離だった。それでもシンドバッドは酒には強い方だから、かなりの量を飲む事になる。
そして、その限界量はかなり近づいていた。
「シン」
「何だぁージャーファル〜?」
シンドバッドは意味もなく笑い、酒の入ったコップを高く掲げ、フラフラしていた。力も入らないようで、持っていたコップを落としそうになっている。
「そろそろ帰りますよ」
「やーだー!」
シンドバッドは膝の上の女に抱きつき、帰りたくないと駄々をこねた。だが、酔っ払っている時はいつもこうだ。毎回こんな調子だから周りも慣れていて、シンドバッドにではなくジャーファルに合わせてくれる。
「ほら、シンドバッド様。ジャーファル様が困ってらっしゃいますよ」
「ジャーファルは俺にいつも厳しいんだ…」
「そんな事ありませんわ。ジャーファル様はいつもお優しいですもの」
「そうかなぁ…?」
シンドバッドはチラリとジャーファルを見た。
「帰りましょう、シン」
「……わかった」
渋々ではあるが帰ることを承諾したシンドバッドはフラフラと立ち上がり、ジャーファルは肩を貸す形で身体を支え店を出る。
本当はここまで酒を飲ませたくはないのだが、シンドバッドは数ヶ月仕事を頑張り禁酒してきた。
だからたまには気晴らしにと店に連れてきたのだが…。
(失敗したかな…)
明らかに飲みすぎだ。
これでは明日の仕事に響く事は間違いないだろう。
さっきまで肩を組んで歩いていたのに、シンドバッドは今はジャーファルに抱きつくようにまとわり付いていた。酷く酒に酔っている時はいつもこうだ。
こう絡まれるのは慣れているけれど、纏わり付かれると歩きにくい。
市街地にある店と王宮までは普通に歩けば近いのだが、シンドバッドがこんな調子では帰るまでにとても時間がかかってしまった。
恐らく帰ってくるのにいつもの倍はかかっているだろう。
ジャーファルはシンドバッドに絡まれながら獅子塔に向かい、雑にベッドに座らせた。
「ジャーファル〜」
「何ですか?」
ジャーファルはそう返事をし、コップに水をついでシンドバッドに渡した。
シンドバッドは水を一気に飲んでそのままベッドに倒れこんだ。
「シン、そのまま寝たら駄目です。湯浴みしないと…」
酒の臭いもそうだが、女の臭いもついているし、ジャーファルに引きずられるように帰ってきたから、服にも泥が付いていた。
ジャーファルがシンドバッドを起こそうと手を伸ばすと、そのまま手を引かれてベッドに引きずりこまれた。
不意に掴まれたから何の抵抗も出来ずに、ジャーファルはシンドバッドの胸にすっぽりとおさまってしまった。
「ちょっと、シン!」
押しのけようとしてもシンドバッドは既に寝ているようで、何の反応もない。
ジャーファルを抱き枕にして、気持ち良さそうに眠っている。
「シン!起きて…」
酒と女の臭いに混ざり、シンドバッドに抱かれていると彼の香りもして…。
ジャーファルはそこから抜け出ようとはせず、シンドバッドに抱かれたままになっていた。
ほんの少しだけ、シンドバッドが寝ている今だけと、ジャーファルはその大きな背に腕を回した。
ジャーファルはシンドバッドに対して特別な思いを持っている。
それは思慕の情だ。
だが、それは絶対に抱いてはいけない感情だった。
ジャーファルは政務官という立場で何より男だ。
だから、ずっとその思いを隠し続けていた。
けれど、今シンドバッドは完全に眠っていて起きる気配はないし、起きたところで覚えていないだろう。
だから少しだけ…。
ジャーファルは少しだけ身体をズラし、シンドバッドの唇にそっと自分の唇を重ねた。
「好きです…」
気持ち良さそうに眠っているシンドバッドにジャーファルはそう囁き、その腕からスルリと抜けた。
「おはようございます、王よ。今朝の具合はどうですか?」
手を胸の前で組み、頭を下げたジャーファルが青ざめた顏のシンドバッドに聞いた。
「いいように見えるか?」
「いいえ。でも自業自得ではありませんか。昨夜は好きなだけ飲んだのですから、今日はきっちり仕事していただきますよ」
「……わかってる」
酒解禁の条件の一つに、酒を飲んだ次の日でも仕事はする事。
それが守れなかった時は、一生禁酒だと告げられている為、シンドバッドは二日酔いにも関わらず仕事をしようとしている。
頭を抱えているのは二日酔いが相当酷いのだろう。
ジャーファルは小さな溜息をつくと、コップに水を注ぎ、小さな包みを机に置いた。
「どうせこんな事だろうと思って薬を持ってきました」
「すまないな」
シンドバッドは苦い粉薬を一気に飲んで、ジャーファルにコップを戻す。仕事をすると約束をしたのに今回はそれを破っていて、どんな怖い顏でそこに立っているかと思えば、意外にも穏やかに笑っていた。
「少しお休みください」
ジャーファルの声は優しかった。
内心は怒っているのかもしれないけれど。
「ごめんなー、ジャーファル…」
「あなたが飲むのをわかっていて、禁酒を解いたのは私ですから」
そう言ってジャーファルは口元を隠し、ふふっと笑った。
こうやって笑う姿を久しぶりに見た気がする。
いつも忙しく動き回るジャーファルは仕事中は険しい顏をしている事ご殆どだった。笑う事もあるが、声を出して笑うのは久しぶりに見た。
その姿がとてもーーーーーー
シンドバッドは礼をして部屋から退室しようとするジャーファルの腕を無意識に掴んでいた。
「シン?」
「あ、いや何でもない…」
急に腕を掴まれ、ジャーファルは驚いていた。
そして、シンドバッドも驚いた。
何故、掴んでしまったのだろう?
ジャーファルの笑顔を見て、一瞬何かが頭を過ったのだ。
(俺はあの時何を思った…?)
結局考えても分からず、シンドバッドはこの後すぐに仮眠を取った。
でも、寝て起きたらさっき感じた些細な事など考える暇などない位忙しく、記憶の片隅に追いやられてそのうち忘れてしまったのだが…。
ある日、シンドリアで会談が行われた。
ほんの少し酒を入れ、言葉を交わす。
会談の間はジャーファルがすぐ横に立っていた。
それは飲み過ぎないようにと監視をするのではなく、政務官としてそこにいる。
会談が終わればその内容をジャーファルと話し、そのまま獅子塔の自室へと送られて終わる筈だった。
ジャーファルがドアの前まできて、いつものように手を胸の前で組んだ。
「それでは我が王、よい夜……っ?」
気づいた時には部屋に引きずり込み、その場に押し倒していた。
酒に酔っていた訳ではないが、酒が入っている事は確かだ。
もしかしたら少し酔っていたのかもしれない。
シンドバッドはジャーファルに何故か欲情したのだ。
「ジャーファル…」
そう名を呼び、首筋に口付けた。
でも、ジャーファルは意外にも抵抗はせず、表情はとても冷めている。
「シン、あなたは私に何を求めているのですか?ただの気紛れ、遊びだというのならお付き合いしますよ?」
ジャーファルの言葉はその表情た同様に冷めていた。
「遊びならってお前なぁ…。普通は本気ならじゃないのか?」
ジャーファルは口元に笑みを浮かべ、身体を起こすとそのまま立ち上がった。
そして、取り乱した様子もなくシンドバッドの手を取り起こすとベッドまで連れて行く。
「お休みください、シン様。あなたは少し酔っているんですよ。それでは王よ、よい夜を…」
ジャーファルはシンドバッドに礼をし、部屋を出て行った。
シンドバッドは部屋を出て行ったジャーファルを見つめたまま、暫く呆然としていた。
部屋を出たジャーファルは足音を立てず自室へと戻った。
そして、そのままベッドに倒れ込む。
シンドバッドに酔っているとは言ったけれど、この日の彼はほんの一口しか酒を飲んでおらず、酔ってはいなかった。
でも、あんな風に押し倒されて、ジャーファルの心臓は煩い位鳴っている。身体に触れられていたら気づかれていただろう。だから、そうならないうちに逃げてきたのだ。
シンドバッドの事が好きで、でも、臣下である自分がそんな思いを抱いていい筈がない。
それに本気になられては立場上もっと困る。
シンドバッドが何故あんな事をしたかわからないけれど、これ以上の進展は絶対に避けたかった。
「困ったな…」
ジャーファルはクーフィーヤを外しそのまま目を閉じた。
二人が次に会った時は朝議だった。
ジャーファルは普段通りに務めていたが、シンドバッドからの視線を感じる。
酔っていなかったから昨夜の記憶もはっきりしているだろうから、恐らく気にしているのだろう。
それがわかってしまって、ジャーファルも余計に意識してしまった。ワザと目を合わせないようにして、話しかけられる前に姿を消した。
仕事で用事がある以外は極力会わないようにつとめた。
でも、そんな事はいつまでも出来る訳もなく、その日のうちに鉢合わせしてしまい、ジャーファルはあからさまに避けてしまった。
真っ直ぐ行きたかったのにシンドバッドを見つけた時に一度足を止め、向きを変えて歩けばそれが逆に不自然に見えた。
「ジャーファル」
呼ばれてしまえば足を止めるしかない。
ジャーファルは足を止め、シンドバッドの方に向き直る。
「何ですか?」
「逃げるなよ」
「逃げてません」
「逃げただろ?今も俺を見て向きを変えたし、俺が目の前にいるのに目を合わせないじゃないか」
ジャーファルはシンドバッドを意識するあまり、逆に不自然な行動を取っていた。
それも無意識にだ。
「仕事が忙しいんです」
「それは違うな。お前は俺を意識してるよ」
シンドバッドは少し乱暴にジャーファルの腕を引き歩き出した。
そして、柱の影に追いやった。
「ちょっと、シン!」
「話を聞けよ。お前は言ったよな。遊びなら付き合うって。だから俺はお前に手を出さん」
「は?何を言って…」
「だからお前は俺を好きになれ。それから手だしする」
この人は何を言っているのだろう。
自分の耳を疑いたくなる事を言った。
人の気も知らないで何を勝手な事を言っているのかと、怒りがこみ上げてきた。
もう何年もこの思いを隠してきた。
我慢をしてきた。
それなのに…。
「何を言っているんですか!?それに本気になられても困ります!立場考えろ!」
「ちゃんと考えたさ。でも俺の出した答えは変わらない。だから俺は聞きたいんだ。お前は俺の事どう思っているんだ?俺を意識して逃げる理由は?」
隙を見て逃げようとしているジャーファルを押さえつけ、シンドバッドは詰め寄ってくる。
腕を掴む力はとても強く、痛いくらいだった。
ジャーファルは顏を伏せ、シンドバッドの問いに答える。
でも答えようとしているのは政務官として、の答えだった。
このまま本心を晒せばこの恋は成就するのかもしれないけれど、それでもやはりどう考えても良い事ではないと思うから。
「私はあなたをとても尊敬して…」
「ジャーファル」
そこまで言った所でシンドバッドの静かな声がジャーファルの言葉を遮った。
それと同時に真っ直ぐな視線がジャーファルに向けられる。
「嘘をつく事は許さない。だから俺もちゃんと言う。立場なんてくそくらえだ!俺はお前が好きだ。それの何が悪い!」
シンドバッドはとても強い口調で言ってくる。
「悪いですよ…悪いに決まってるじゃないですか…。でもあなたにそんな事を言われたら嘘はつけませんね…」
ジャーファルは小さく息を吐き、吐いた。
シンドバッドの前で珍しく緊張していたのだ。
彼とは長い付き合いになるが、こんな事は初めてだった。
それにこんな自分の思いを誰かに伝える事は初めてで、とても恥ずかしかった。ジャーファルの顏は次第に赤みを帯び、顔が上げられないのか、気づけば視線は足元を見ている。
「……シン」
「うん?」
シンドバッドはジャーファルの腕を解放し、今度は両手を繋いで待ち、なかなか言ってくれないジャーファルの態度にソワソワしつつ待っていた。でも、頑張って言おうとしてくれているのだから、急かす事はしたくなかった。
それに顏を赤く染めるものだから、シンドバッドまで照れてしまって、今では二人とも顔を赤らめている。
すると、ようやくジャーファルは顏を上げ、シンドバッドの手を強く握った。
「あなたが好き…」
「ジャーファル!」
シンドバッドはジャーファルを強く抱きしめた。
そして、ジャーファルも控えめだがシンドバッドの背に腕を回し、軽く服を掴み身を寄せて目を閉じていた。
「それじゃあさ、この前の続きしてもいい?」
シンドバッドはジャーファルの耳元で囁いた。
ジャーファルは暫く答えは出さなかったけれど、シンドバッドの腕の中で小さく頷いた。
カーテンが揺れ、少し冷たい風が部屋に流れてくる。
部屋には小さな灯りが一つ。
でも、ベッドの上の二人を照らすには十分だった。
金属器を外し、身軽になったシンドバッドはベッドの中央で横になっていた。
ジャーファルはベッドの端に座り、シンドバッドに背を向けて俯いている。
「ジャーファル」
シンドバッドが名を呼ぶとジャーファルの身体がピクリと反応した。
『この前の続きしてもいい?』
ジャーファルはその問いに頷いて答えた。
シンドバッドは一度ジャーファルを押し倒している。
続きというのは押し倒した後の行為の事だ。
あの時シンドバッドはジャーファルに対して特にこれといった感情は持っていなかった。
何故こんな事をしたのか?と思う程だった。
でも、今は違う。
あの時はわからなかった感情が今はハッキリとしていて、ジャーファルをとても愛しいと思っているのだ。そして、本気で抱きたいと思っている。
ジャーファルも自分を好きだと言ってくれたし、抱かれる事にも承諾してくれた筈なのだが、さっきから黙って背を向けたままなのだ。
でも、『嫌か?』と聞くと首を横に振って否定をする。
それなのに少し離れたところに座り黙って、たまに小さく息を吐くの繰り返しだった。
「嫌なら嫌と言っていいんだぞ?強制はしたくない」
シンドバッドはジャーファルの事が好きなのだ。
彼を抱きたいとは思うけれど、無理矢理する事はしたくなかった。
「嫌じゃない!……嫌じゃないんですっ!ただ…」
ずっと背を向けていたジャーファルはシンドバッドの方に向き直り、そして俯いた。
また暫く黙って一つ大きく息を吐くと、ただ一言…。
「……怖い」
ジャーファルは身体を震わせながらそう言った。
目には薄っすらと涙が溜まっているようで、窓から入る月明かりに照らされそれが光っていた。
ジャーファルがこんな風に怯えるのは珍しい。
彼は元暗殺者だ。感情を消し、恐れというものがない筈なのに。
昔の事を話そうとはしないが酷い生活をしてきた事だけはわかる。
そして今、人に抱かれる事に怯えている。
きっと酷い扱いをされたのだろう。
身体を重ね、熱を共有する事がどれだけ気持ちいいのかを知らない。
「ジャーファル」
シンドバッドは名を呼び、優しく包み込むように抱きしめた。背中をさすり、月明かりに光る柔らかな髪に唇を落とす。
「シン?」
「俺が怖いか?」
ジャーファルは首を横に振った。
それならと最初は服越しに触れ、今度は肌に直接触れていく。
手を撫で、甲や掌にキス。
「…っ」
肌に直接触れるとやはりまだ怖いのか、ほんの少しだけ身体を後ろに引く。
「止めるか?」
「……止めないで…ください。大丈夫…」
ジャーファルはシンドバッドに腕を回しらその腕に力を込めた。まだ少し震えているけれど、それを望んでいるのなら…。
「抱くぞ?」
「…はい」
シンドバッドはジャーファルを抱きしめてそのまま柔らかなベッドに押し倒し、一度目を合わせてから静かに唇を重ねた。
まずは帯。
それから上着。
シャツのボタンをゆっくりと外していく。
シンドバッドはシャツを脱がし、その白い肌に顔を埋めた。
ジャーファルに匂いはない。こんなに近くに寄っているのに、全くしないのだ。あのマスルールでさえわからないのだから、どんなに近くにいったとしても匂いはないのだろう。
でもどこかに彼の匂いがないものかと嗅いでいると、ジャーファルは急に笑い身体を震わせた。
「シン、くすぐったい」
まだジャーファルは余裕なのか笑っていた。胸に顔を埋めるシンドバッドの髪を何度も撫でたり、眺めたり。
あれだけ怯えていたのが嘘のようだった。それだけシンドバッドを信用しているというのもあるだろうが、本当に抱かれる気はあるのか?と思ってしまう。
笑ってくれるのは良い事だけど。
シンドバッドは金色の瞳で一度ジャーファルを見下ろし、スカートを脱がせた。
一糸纏わないジャーファルの身体をみれば、その身体には無数の傷が散らばっている。
「あ…」
ジャーファルは恥ずかしいのか慌てて灯りを消そうと手を伸ばすが、シンドバッドがそれを阻止した。伸ばした手を掴み、そのまま押し倒す。
「消すなよ、見えない」
シンドバッドは灰色の髪を撫で、額に優しいキスをした。
これで少し落ち着いてくれたらと、額、目、鼻、そして頬にちゅっちゅとキスをして、最後に唇。
最初は軽く触れるだけ。
それから緩んだ唇を舐めた。
すると、ジャーファルはシンドバッドの首に腕を回して自分からキスをして、耳元で『シンも脱いで…』と小さく囁いた。
自分だけ脱がされたのがそうとう嫌だったらしい。
それがおかしくてシンドバッドはつい笑ってしまった。
「ははっ、悪いな」
言われた通りに身につけている物を全て脱ぎ、ジャーファルに覆いかぶさった。
暫く抱き合ってお互いの熱を鼓動を感じてから、名前を呼び合う。
それが合図という訳ではなかったが、それがきっかけにはなった。
一度目を合わせてからキスをした。
でも、今度は触れるだけではない。
シンドバッドは無防備に緩んだ唇の隙間を割り舌を侵入させた。歯列をなぞりねっとりと舌を絡ませれば、ジャーファルもそれに合わせるように舌を絡ませた。
「……ぅ……んっ…」
飲みきれなかった唾液が顎を伝い、声も漏れる。
鼻にかかるような篭った声。
ジャーファルのこんな声は初めて聞く。
じゃあ、ここに触れたら…?
シンドバッドは右手でジャーファルの身体をなぞるように触れていった。
胸の飾りを摘み、指の腹で転がせばジャーファルの身体がピクリと跳ねる。
でも、そこはすぐに通り過ぎて次に触れたのは、もう既に反応を見せているジャーファルのソレだ。
まだ、キスと少し身体に触れただけなのに、随分と反応していた。
「もう反応してるんだな」
そう言うとジャーファルは顔を真っ赤にして身体をよじり、見られないようにするが、勿論シンドバッドはそれを許さない。
閉じようとした足を開き触れた。
「やだっ…」
「嫌じゃないだろ?こうやってちゃんと反応してんだから。それに俺だって勃ってる」
シンドバッドはジャーファルのソレに自分のを擦り付けた。
早く中に入りたいのだと言わんばかりに主張していた。
早くいれたいと気持ちが焦る。
でも、少しでもジャーファルの負担は軽くしてやりたかった。
そこで用意したのは香油だ。
それをたっぷりと指に付け、ジャーファルの入口に塗り込んだ。
すると、ジャーファルの身体が震え出した。それはさっきのような快楽ではなく恐怖の方だ。
昔を思い出したのだろう。
こんなふうに優しく扱われる事はしなかったと思う。ただ、性欲処理の為だけに乱暴に抱かれる事ばかりだったに違いない。
だから、怖いのだ。
シンドバッドは何度もジャーファルの名を呼んで優しいキスをした。
この恐怖が少しでも和らげばいいと願いを込めて。
そして、ゆっくりと人差し指を入れた。
「………ぁっ…」
小さな声が上がる。
指を何度も抜き差ししながら慣らしていく。油の力もあって指一本ならすんなりと受け入れた。
少しずつではあるがジャーファルは行為に慣れはじめているのだが、気に入らない事が一つある。
それはさっきからジャーファルが自分の指を噛み、声を我慢している事だった。
さっき一度指を入れた時からずっとだ。
まだ見たことのないジャーファルの表情が見たい、声が聞きたい。
そんな事ばかりを考えてしまうし、何よりジャーファルに傷がつくのは嫌だった。
「噛むなよ。それから、もっと声が聞きたい」
シンドバッドは噛んでいる指を口から離し、歯形の付いた指を舐め笑えば、ジャーファルはまた赤く染めて静かに頷いた。
それを確認してからシンドバッドは、さっきあまり触れなかった胸の飾りを今度は口に含んだ。
チロチロと舌先で弄び軽く歯を立て、更にさっきまで一本だった指を二本に増やし、グリグリと中をかき混ぜるように動かした。
「…やっ…あ……ぁんっ!」
くちゅくちゅと下からは指を抜き差しする度に音をさせ、またそれがシンドバッドを興奮させた。
もう指二本もすんなり受け入れるそこはとても柔らかくて、指をいれると吸い付いてくるのだ。
「気持ちいいか?ジャーファル」
シンドバッドは中を探るように指を動かした。入口に近いところから徐々に奥へ。
指を中で曲げたり、ジャーファルの気持ちいいところを探っていく。
すると、
「あっ、あぁっ!…そこ…やっ…シン、やぁぁっ!」
ジャーファルは身体をガクガクと震わせた、弓のように身体をしならせ欲を吐き出した。
シンドバッドはニヤリと口の端を持ち上げて笑う。
そして、まだ余韻が残り呼吸もまだ整わないうちに、指をまた増やし更に入口を攻めた。
もうジャーファルの良いところはわかった。
だからもう一度そこに触れた。
「シンッ…ダメ!……ンッ…ぁっ…」
最初は弱く、次第に激しく弄れば、ジャーファルは甲高い声を上げてまた欲を吐き出した。
ジャーファルの表情、声。
全てに興奮する。
「ジャーファル…」
シンドバッドは指を抜かずまた動かそうとすると、ジャーファルが腕を伸ばし絡みついてきた。
「ねぇ、シン…」
耳元で名を呼んでくる。
まだ呼吸は整ってはいない。
乱れたままの息使いで、途切れ途切れに話し出す。
「さっき…からずる…い…ですよ。シンもイッて…、私…の中で…」
ジャーファルは腰をすり付けて欲しいとアピールをしてきた。自分ばかりイかされるのは納得いかないし、本当はシンドバッドと早く繋がりたかったのだ。
「わかった…」
シンドバッドは指を抜き、自身をゆっくりと中に押し込んだ。
「あっ、あっ、あんっ」
中に入るとジャーファルが気持ち良さそうに甘い声を上げた。
シンドバッドもはぁ、と長い息を吐く。
長く時間をかけて慣らしたから、すんなりシンドバッドを受け入れたそこは熱くて、吸い付いて来る内壁、締め付けも温度も心地いよかった。
そこで一度一息付いてからゆっくりと腰を動かした。
中で擦れる度に漏れるジャーファルの甘い声もまた気持ちが良かった。
「…ジャーファル、気持ちいい」
「…わた……し…も…、シン……ぁっ…」
シンドバッドが強く腰を打ち付け、奥を突くとジャーファルの甲高い声が部屋に響いた。
「ひぁっ…あっ、あんっあぁっ、あ…ふっ…」
「…っ、ジャーファルッ…」
腰を打ち付けるたび、ぐちゅぐちゅと卑猥な水音が漏れたそこはもうトロトロに溶けて、シンドバッドを容易に受け入れていた。
ジャーファルは奥を突かれるのが好きなようで、強く突くと身体がびくんと跳ねて、その後は甘い声でシンドバッドを呼んだ。
「あっ、はぁ、…ンッ、シン、シンッ!私…もう…ぁっ、ああぁぁっ!
ジャーファルの身体が大きく跳ねて、足の指先までビンと力が入り、そしてそのまま果てた。
「…ジャーファル、……っ!」
シンドバッドもその後、何度か奥を突き、そのまま中に欲を吐き出した。
何度か息を吐いてジャーファルの唇にキスをして、そのまま覆いかぶさった。
「……シン」
「……ん?」
「私、シンのイッた後の顔好きです。凄く綺麗…」
顔に髪がへばり付き汗だくだ。
これの何処が綺麗だというのか、シンドバッドには理解が出来なかった。
「俺はお前が気持ちよくなってる時の顔エロくて好き」
「うっ…そういう恥ずかしい事言わない!」
「お前だって言っただろ?」
そう言い合ってじゃれ合って、抱き合いながら笑った。
いっぱいキスをして身体に触れる。
「なぁ、ジャーファル」
「何ですか?」
「まだ怖い?」
シンドバッドはそう聞いてみる。
すると、ジャーファルは笑ってシンドバッドを抱きしめる力を強めた。
「相手があなただから怖くないです。だからまたしましょう?」
「ははっ、ジャーファル君のエッチ」
「うっ、言うな!バカシン!」
ジャーファルはそう指摘されて恥ずかしくなったのか、顔が見えないようにシンドバッドの胸に顔を埋めた。
顔は見えないが耳まで真っ赤だ。
それがまた可愛くて、シンドバッドはジャーファルを強く抱きしめ、
「じゃあ、続きしようか?」
と囁くのだった。

COMMENT